2016年07月10日

早めの治療が大事!壊疽性膿皮症の記録

ある日、歩いて着足するときに、足底に痛みを感じるようになりました。

最初は
「靴擦れかな?」「関節の痛みかな?」「コリかな?」
なんて思っていましたが、どんどん痛みが強くなっていきました。

痛みを感じ部位を触ってみると、
シコリのようなものが出来ているのにも気づきました。

市販の傷パワーパットや痛み止めを塗ったりしていましたが、
いっこうに良くなりません。

そればかりか数週間後には、腫れも大きくなり、
足の裏を着地して歩くのが、いよいよ辛くなってきたのです。

引きずるように歩いてみたり、靴を変えてみたりしましたが、
なんと別の部位にも痛みが広がっていきました。

無理に歩いたりすると、どんどん病変が広がるようです。
移動は自動車のみの不便な生活、、、。

あまりの腫れと痛みに耐え難くなり、
都心の大病院に(特定機能病院・一般病床500床以上の地域医療支援病院)で診察を受けると、
潰瘍性大腸炎の合併症としての壊疽性膿皮症ではないかとのことで、
いきなり入院となりました。

(特に炎症性腸疾患とはよく合併し,免疫反応の異常によると考えられているそうです。)

まずは皮膚科で生検を行いました。
(病変の生検はしばしば診断に役立たないが,診断の裏づけになることもある;拡大縁から行った生検の40%で,表在性の血管に好中球とフィブリンを伴った血管炎を認める。 )http://merckmanual.jp/mmpej/sec10/ch117/ch117h.html

その当時は潰瘍性大腸炎により、
下痢、下血、貧血、栄養失調が1年近くもの間、続いていました。
まさか足に合併症が出るとは思ってもいませんでしたが、、、

入院してからは潰瘍性大腸炎の治療に専念しました。
とにかく潰瘍性大腸炎の症状を安定させることが重要なようです。

プレドニン(ステロイド)、免疫抑制剤(イムラン)服用し、
潰瘍性大腸炎の諸症状が収まり落ち着いてくると、
足の腫れや皮膚の赤みは治まりました。

https://www.m3.com/open/thesis/article/15540/

壊疽性膿皮症は、慢性で進行性の皮膚壊死で、
病因は不明ですがしばしば全身疾患に伴い起こります。

痛みも辛く、また皮膚も壊疽してしまい、
病変も広がりやすいので、決して甘くみてはいけない症状です。

とにかく早めの治療が大事だと感じます。

(壊疽性膿皮症は病理の特徴が乏しく、臨床的に診断されることが多い。特に壊疽性膿皮症に関連する全身性疾患がない場合、診断が難しくなるようです。)




posted by アンナ at 21:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | IBC情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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